ここ数年間で、体にタトゥーをあしらうサッカー選手が増えている。現代のサッカー選手は、足、腕、胴体など体の至るところに思い思いのタトゥーを彫っている。その例外は、クリスティアーノ・ロナウドだ。C・ロナウドは、定期的に献血をするために、タトゥーを入れないという。バロンドールを5回受賞した男が全くタトゥーを入れないのとは対照的に、以下に紹介するのが、象徴的なタトゥーを彫っている5人の選手たちだ…。
ダニエレ・デ・ロッシ
ASローマの“バンディエラ”であり、現在はアルゼンチンの強豪ボカ・ジュニオルスでプレーしている彼は、素晴らしいタトゥーを施している。ふくらはぎには、「注意:スライディング」と読み取れるサインが彫られている。デ・ロッシの試合に対する情熱、そしてスライディングのうまさをこれほど象徴するものはないだろう。しかし、このタトゥーは少々やりすぎだ。実際に、相手選手の足が削られているのだ。VARがチェックしないことを願おう、ダニ。
デイヴィッド・ベッカム
おそらく、サッカー選手がタトゥーを彫るという潮流を作ったのはベッカムだろう。様々な髪型で有名だが、至る所に様々なタトゥーを入れていることでも有名だ。合計でなんと50以上のタトゥーを彫っている。そして、そのうちの一つは、あまりにも象徴的であるため、ネイマールなどのスーパースターも同じものを入れている。それは、ベッカムの背中にある「天使の羽」だ。宗教的なタトゥーであり、ベッカムが彼の子供達の守護者であることを象徴している。
ネイマール
タトゥーを入れた最も象徴的なサッカー選手の一人。そして、彼のタトゥーのうち一つは際立っており、多くのブラジル人と共鳴するものである。ネイマールのふくらはぎには、サッカーボールを抱えた小さな男の子がいて、ファヴェーラ(ブラジルのスラム街)から未来の成功を夢見ている。これはネイマールの子供時代を示している。マンチェスター・シティのストライカー、ガブリエル・ジェズスも前腕にほとんど同じデザインのものを入れている。ブラジル人同士で共鳴しているのだ。
マウリシオ・ピニージャ
過去の栄光を心に刻むため、トロフィーや偉業のタトゥーを彫ることはよくある。しかしピニージャは、これとは対照的に、多くの人は忘れたいような記憶をタトゥーとして刻んでいる。2014年、チリ人ストライカーは、クロスバーに当てて決定的なチャンスを逃した場面をタトゥーにした。彼は背中の一部分に、ワールドカップベスト16のブラジル戦で、119分にシュートをクロスバーに当てた場面を体に刻んでいる。このブラジル戦は結局PK戦までもつれ、PK戦に敗れたチリはワールドカップ敗退を喫した。もっと自分を痛めつけるかのように、そのタトゥーには「栄光まであと1cm」という言葉が添えられている。
メンフィス・デパイ
背中いっぱいにライオンのタトゥーを施している。マンチェスター・ユナイテッド在籍時に入れたこのタトゥーは、完成させるのに丸一日かかった。そこに込められた意味は、辛い生い立ちにあるとデパイは言う。「僕は、ジャングルで育ったという気持ちをずっと持っていた。厳しい環境で、辛い時期を過ごして育った。ライオンは僕にとって“ジャングルの王”で、僕は辛い時期であっても、いつも立ち続けたんだ」
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